山城カメラマンの百景日記(10)

2018,1月  紅富士  山中湖畔にて
今回も新年にふさわしい富士山の写真をお持ちいただきました。山中湖湖畔で撮影された『けあらしと紅富士』です。

以下山城カメラマンの談
・・・・・早朝4時に家を出て6時頃に山中湖湖畔に着きました。山中湖は標高1000mの高所の為、
外気温は -14度という厳しい寒さでした。
寒さに耐えながら、星空にうかぶ鮮やかな月を眺めて日の出を待つと、ようやく7時頃朝陽が入りだ
し、山頂が紅色に焼けだしてきました。そして冬の名物『けあらし』が発生し始めました。
お正月に出かけたときは雪が少なく期待はずれだったので、降雪後再度挑戦した甲斐がありました。
湖面が完全に凍結してしまうと『けあらし』発生しなくなるので、ジャストタイミングでした。・・・・・・・

私は、今回初めて『けあらし』という言葉を知りました。けあらし(気嵐)とは、厳寒の朝、凍結しない
海面や川面に白く立ち上る霧のことで、気象用語では「蒸気霧」というそうです。
風がおだやかで寒さの厳しい朝、陸上の寒気がゆっくりと海上や湖面に流れだし、水面の水蒸気を冷やして濃い霧が
できるというもので、冬に条件がそろった時にしか見られないものだそうです。
正にジャストタイミングに撮影していただいた貴重な一枚です。
何度か富士山の写真を見せていただきましたが、都度、様々に衣装を替えた美しい姿に毎回魅了されます。(杉野)

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